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クロース・トゥ・ジ・エッジ(3)




 きいい、と朝靄の中をオールが軋む音がする。
 小さなカッターは、帆に風を受ければかなりの速度を誇るのだろうが、今はのろのろと鏡の様な水面にほんの少しさざ波を立てつつ、白い世界を進んでいた。
「あー…確かに渦も海流もねぇようだが。これで今日中に着くのかねぇ?」
 ゆっくりと煙草を吸い、胸一杯に溜め込んでからふぃーっと空中に吹き出す。その煙も吹き出された方角のままに流れ、四散してゆく。
「大丈夫でさ、もう少しすれば沖から風が吹いてくるんさ。ちいっと早く出航しちまったけんど、わっしも今日一日で帰ぇんなきゃならねぇんでね。ハァ、早く出てちゃんと余裕を持っておきたいんだわ。さもなきゃあ、」
「……次に帰れるのが一ヶ月後、ってわけか」
「そうっさ」
 そう会話している間中ずっと、きいい、きいい、と音は鳴り続ける。
「それにしても少々早く出すぎちまったかね? 朝靄の時間を考えればもう半刻くらいゆっくりでもよかったな……まあ、間違いなくわっしらが一番のりでっさ」ちと苦笑ぎみに前半部分は自分自身に、後半部分は二人の乗客に向けて笑いかける。
「大丈夫でさ」同じ言葉を同じ口調で繰り返す。「わっしはもうこんなちんまい時からずっとこの島の間を往復してるんでさ。とっさんとじっさんにくっついて。だからちゃあんと今日だって予定通りに送り届けまっさ」
 ちんまい、という時にわずかに手をオールから離して人差し指と親指を寄せる。そんな小さかったら人間じゃなかろう、胎児以下じゃねぇか、と内心突っ込んでみるが口に出す気分になれないままサンジは白い靄を透かし見て、船首にいるだろう剣士の方角を見やった。
 アイツは一体何のつもりだ。何で俺なんかに付き合って何もない島に行くと言い出したのだろうか。
(わかんねぇな、あんなクソ剣士の苔頭の中味なんて)
 昨晩だって、ふらりと出て行ったきりで外泊だ。やるこたぁわかってるし、それが当たり前だと思ってる。航海中じゃねぇんだ、陸にいる間は俺にひっつく必要もねぇだろうに──それに。
 別に今回は誰かに狙われているとかいうわけでもない。
 ふとそのことを思い起こすと、ちょっとだけ胸のあたりが鳴った気がした。
 とくん。一拍の鼓動。
 あの時は自分相手に賭けをし、それに勝った…と思ったけれども、でも口で聞いて確かめたわけでもない。単なる偶然と思いこみで追いかけて来ただけかもしれない。今となっては時間が経ちすぎていて確かめてみるには間抜けすぎるし、何より否定的な言葉を聞くのが怖い。
(そうだ、怖いんだ)
 ふ、と口元が笑いの形に歪む。
 情けねぇヤツだな、おめェは、と思いつつ手は勝手に新しい煙草を用意して口に銜させる。そうそう、こうやって表情をとりつくろうことをいつから憶えた? ええ、サンジ。

 その時、沖あいから一陣の風がやってきた。
「ほれ、来た来た!」
 嬉しそうに船長(=船頭)が声を上げる。
 最初は申し訳程度に、それが段々を強さを増し、白い靄をあっさりと吹き消してゆく。
 ちょっと前までは白い毛布に包まれたようだったのが、急に視界がひらけてきて、船首のスオートに腰掛けたゾロの姿が見えた。思わず、惹き付けられるように、その身体半分だけ前を向けて視線だけまっすぐ進行方向を向けた姿を見つめる。シャツの背中の部分。捻っているため皺が寄っている。その下の背筋。なめらかにぴんと張った皮膚。
 ふとゾロが身じろぎをして、腰の刀ががちゃりと鳴った。
 次の瞬間、ゾロもまたサンジを見ていた。
 ぶつかりあう視線。
「……何だ」
「何でもねぇよ」
 ふたりの間を最後の靄が抜けていった。
 気まずい沈黙を破ったのは船長の張り上げた胴間声だった。
「さあさあ! 風が吹いてきたからにゃ、帆をあげまっさ!おいらのこのサウンドテイル号の本当の姿っちゅうモンを見せる時だでなぁ!」
 船長がシートをぐいぐい引くにつれ、ベージュの帆がするすると上がってゆく。すると確かにぐん、と船に加速がつくのが実感できた。
 ゾロもサンジもまずは剣士でありコックであるのだが、ゴーイングメリー号で海を渡るからには当然船乗りでもある。小さなキャラヴェルよりさらに小ぶりなカッター船であっても、風を受け波をけたてて進む爽快感は同じであり、馴染みの感覚に直前の緊張はどこかへ飛んでゆき、頬が緩んでゆく。

 今はふたりとも眼前に横たわる青い島影を注視していた。
 島全体の大きさの印象は、小さいの一言だ。そして海面上から見える部分は、全体的にゴツゴツした岩肌に覆われ、ほとんど切り立った崖になっている。
(どこに港があるんだ、っつか、船を寄せられる場所があんのか?)
 目を凝らしてみてもそれらしき場所は見えない。だが、「ちんまい時」からここに来ていたと言う船長は自信たっぷりに舵をとって、ぐんぐんと島へ向かっている。
 波が岩肌に砕けて散るしぶきが容易に視認できる距離になった。ザ、ザーン、と音も間断なく聞こえてくる。おいおい、本当にあんなところへ突っ込む気じゃあねぇだろうな、とサンジがもう少しで口にしようとした瞬間。
 小さな小さな港が見えた。
 正確には港というよりは小さな入り江で、馬蹄形の両側が海へ長く突きだして、外海からの荒波を押しやっている。しかしその入り口はなんて狭さだろうか。海中から突き出ている岩もところどころに見え、更に侵入を困難にしている。その入り江の奥には、申し訳程度に桟橋が海へ突き出ているのが見て取れたが、普通の港ならば当然在るはずの「港町」の存在はどんなに目を凝らしても感じ取れなかった。
「さあて。これからちっと難しいとこだ。でもわっしとこのサウンドテイル号なら大丈夫」
 ぺろりと唇を舐めて、船長はぐっと入り江を睨み付ける。何か目印があるのだろう。船長は舵を軽く回しつつ、シートを緩めて舳先を入り江へ真っ直ぐ向けた。


「いや、まったく実際ひやひやしたぜ」
 小さな桟橋に降りたって、サンジはまだ船の上で降ろした帆と格闘している船長を振り返った。
「見事な操舵だった」
「へ。このくれぇ何でもねぇでっさ」
 船長も褒められて口では謙遜しつつ、顔は得意げな笑顔を浮かべている。
「それにしても、ぜってぇわっしらが一番乗りだと思っただに、まあとんでもなく早く来た人もいたもんだ」
「残念ながら二番目だったな」
 そんなことまで気に掛けていたのか、あの困難な航路を辿っていた中によく憶えていたもんだ、と半ば呆れ気味に思いつつ数メートル先の別の船を見る。こちらと似たような小型のカッターで、もうすでに繋留が済んできちんと整頓され、人の気配もない。 
 と、船長の笑顔が引っ込んですぐに真面目な顔に切り替わった。
「で、あんたら、本当に一ヶ月もここにいなさるんで?何にもねぇ島でっせ」
「あー……、まあ、それは聞いてるけど」
 まさか帰路はゴム人間に拾ってもらう予定だから、とは言えなかった。
「もし気がかわってさっさと戻りてぇって思うようなら、今日の夕刻五時までにここへ来てくだせぇよ。あー、時計塔の鐘が鳴りますんでね、ぜってぇ聞き落とさねぇようにしてくだせぇ。いいですか、鐘の音が五つ聞こえたら出航しますんでね」
「ご親切にありがとう。憶えておくよ」
「鐘の音は、島のどこからでも聞こえまっさ。聞き逃さねぇで!」
 最後までこんな得体の知れない二人組を心配して声を張り上げていた。きっと今まで人を騙したことも騙されたこともねぇんだろうなぁ、とサンジは思う。ああいう実直を絵に描いたような人間はとても判りやすい。
(さあて)
 ちらり、とサンジは並んで歩くゾロへと視線を流す。
「とりあえず、移動すんぞ」
「あ?ああ」
「それにしても小せぇ島だなぁ。月イチしか物資や人の出入りがねぇってんだから、寂しいモンだ。ま、今日はさすがに船がこれからどんどん到着するんだろうけどな」
 二人は港から伸びる上り道を歩いていた。ゾロがサンジの言葉にふと振り返ると、今まで二人を運んできた船が整頓をすませこざっぱりと繋留していたところへ、ちょうど別の船が到着し、顔見知りらしく船長は新しい船に向かって声を掛けていた。その向こう、狭い入り江の入り口付近ではさらに次のカッター船が慎重にこちらへ舳先を向けたところだ。なるほど、今日一日は確かに少々活気が出てくるらしい。
 ここの港には最初サンジが疑問に思ったように通常どこにでもある港町がない。普通ならば他島との玄関になる港は、人と物資が出てゆきまた入ってくる場所であるから、自然それらを取り囲むための施設が建てられて、そこで働く人々や遊ぶ人々それぞれの「場」が混じり合っていわゆる「港町」という独特なカラーを持つ街が出来上がるものだ。
 しかしこの港は、月一回しか使用されないためその「場」を形成するだけのエネルギーが足りないというわけだろう。サンジがあらかじめ聞いておいたところでは、物資の取引は直接、村でされるのだという。海抜0メートルの港から村までは延々と小道を上ってゆかなくてはならない。道といってもきちんと整備されているわけではなく、ようやく荷車が通れるような砂利道だ。
(やっぱり、変わってる)
 今までいろいろな島へ行った。大きい島、小さい島、賑やかで騒々しい島、怪しい島、工業でなりたっている島もあれば、のんびりと農業を営んでいる田舎の島。だけれどもどの島も港には港独特の空気があった。ところがここにはそれがない。確かに住民は少ないかもしれないが、先ほどから港へと向かう人と数回すれ違っているところを見ると、荷運びせずに船で物資の受け渡しをすることもあるのかもしれない。ならばちゃんとそれなりの設備をつくればいいのに、とも思わないでもないが、ひと月にたった一度という使用頻度を考えると、それもまた致し方ないという言葉に落ち着いてしまう。

 ───ログポースが狂う島。
 それはこのグランドラインにおいて、尤も忌み嫌われる島だろう。ログの指針が文字通り生命を左右するのだから、それを狂わせる存在は何をもっても避けなくてはならない。だからしてグランドラインを渡る旅人はこの島を航路に入れない(もともと指針も指さないが)し、親島であるナイジェル島だけしか立ち寄らない。
 この島は親島にひっそり寄り添って、月一回、細々と親島とだけ交流しながら生存している。
 そんな、島としてはそれでやっていけるのかという小さな存在でありながら、それでも住民がいて、生活しているのだというから、人間というものは案外どこでも生きていけるものだとつくづく思う。
 まあ、自分だって海の上の一軒家、もとい一隻の船の上で長年暮らしていたんだしな、と胸の内でサンジは思った。
 振り仰ぐと木々の間から降り注ぐ日光がやけに眩しい。だが海の上ならば避けられない太陽光も、梢越しのそれはとても柔らかく、眩しい割に肌を刺すほどの強さを感じられない。ああ、陸上(おか)だ、とあらためて思う。
(そういや、今何時だ?)
 ナイジェル島を出たときは朝の五時だった。やたら早い出航時間に、もしゾロが寝過ごしていたらそのまま置いていこうと思っていたが、こういう時だけはしっかりと人の気配を読んで物も言わずにサンジの後をぴったりくっついてきたのでサンジは肩をすくめてメリー号を後にしたのだった。
 ポケットを探って、懐中時計を引っ張り出す。これはその昔バラティエで働きだした時、最初の給料で買ったものだ。型は古いが頑丈な造りがウリで、今までサンジと共に数限りない戦いを一緒にくぐり抜けてきた。ポケットの中とはいえ、サンジの身体と一緒に叩きつけられたり、高いところから落っこちたりしているのに、多少傷や凹みは増えたものの、サンジと共に終始時を刻み続けてきたものだ。
 蓋を開けて盤面を目にするや、サンジは目をむいて驚く。思わず足を止めてその場に棒立ちになってしまったサンジをいぶかしんで、ゾロもまた怪訝な顔をして振り向いた。
「……どうした、クソコック」
「──おかしい。俺ぁきちんと昨晩も寝る前にネジを巻いたのに」
 まだ文字盤を睨んでいるサンジの肩越しに、ゾロもひょいとその時計を見た。
「止まってんな」
「昨晩、いや今朝はちゃんと動いてた。出航の時間を確認した時には何事もなかったんだが──あれから別にどこにもぶつけたりもしてねぇし……」
 その時、ひょいっと秒針が跳んだ。カチカチと一定のリズムで動いたのではなく、十秒ほどの距離を一気に動いたのだ。
「あれ? まだ生きてる?」
 サンジは時計を耳もとへ押しつけたり、ぶんぶんと振ってみたりとしはじめた。と、そこへサンジ達とは逆の方角から通りかかった男が声をかけた。
「もうし、あんた達ぁ、今朝の船で着いたばかりだね?」
「あ、ああ」
「やっぱり。時計なんて持ってるからそうじゃないかと思った。この島で時計は役にたたねぇよ。聞いてなかったかい?強い磁力があるからねぇ。時計なんか真っ先に狂っちまう」
「え? ログポースだけを狂わせるんじゃねぇのか?」
「いんや。およそ針がつくもんは何でもダメになるさね。方位磁石、羅針盤、ログポースにエターナルポース。それに時計。例外はねぇよ」
「な……んだって……?」
「おい」
 絶句したサンジを押しのけるようにして、ゾロが男に向きなおる。
「じゃあ、この島には時計はねぇっていうのか。いったいどうやってみんな時間を知るんだ。いろいろ不便だろ? 時刻がわかんねぇと」
 男はそれには軽く笑顔を返して言う。
「そうそう、それを今まさに教えてやろうとしたとこさ。島の住民は皆、時計塔の時刻を見て生活してんのさ。ここから、ほら、あそこの方角へ少し伸び上がって木の間を透かして見てごらん。見えるだろ? あの時計は狂わない。絶対に、何があっても。普通の時計と違うからね」
「違うって何が違うんだ? それに夜はどうすんだ。夜中もいちいち外出てあの時計塔を見なくちゃ時間はわかんねぇのか?」
「あっはっは。その疑問はそりゃもっともだ。そりゃあね、オレらだってたまにあっちのナイジェル島に行った時は皆が自分の時計を持ってるのを見て、便利そうだなと思ったこともあるがね。まあ、だけど要は慣れだね。ずっとここで暮らしてると慣れてしまうもんだよ、それなりに。それにね、ほら───」

 ゴォーーーーーーン………

 ちょうど男が言葉を区切った時に、鐘の音が聞こえた。その音は大地を震わせ、空気に染みわたって、耳からだけではなく身体中の皮膚から染みこんで聞こえた、純粋な音だった。そのまま規則正しい間隔を置いてきっちり九回。九時だ。
「時計塔は毎正時に鐘を鳴らす。家の中や、たまたま時計塔が見えない場所に居るときや、あと夜もこの音で時刻を知ることができる。それに夜は一応ライトアップされるんだよ、あの時計塔は。何しろこの島で唯一正確な時刻を示す物だから」
「唯一? そういや普通の時計と違うって言ってたな。どこがだ?」
「ううーん、教えてあげたいのはやまやまなんだけどねぇ……。オレも詳しくは知らないのさ」そう言って男はひょいと肩をすくめる。ごめんよ、とその動作で言い訳しながら親指で来た方角を指し、
「本当に知りたければ時計守に聞けばいいよ。村へ行ってアティを尋ねてみな。まあそれだけの時間があればだけどね。あんたたちも今日中に帰るんだろ?」
「ああ、まあそんなとこだ」
 正直に話してみてもしょうがない。適当に後を濁してとりあえず礼を言い、また細い砂利道を進む。しばらく二人の間は妙な沈黙が続いた。
 サンジは何か深く考え込んでいたが、ぶんっと頭をひとつ振ってため息をつくと、
「まあ、こればっかりは考えたってわからねぇし」と口の中でつぶやいた。ゾロはそれを聞きとがめて「何をだ」と聞き返したい衝動に駆られたが、あえて黙って気付かないフリをした。
 すると何かから頭を切り換えたらしいサンジが今度は普通に聞こえる大きさで話しかけてきた。
「……なあ」
「?」
「てめえはよ、どうしてこんなところまでついてきやがったんだ」
「ああ?別に、あっちの島もこっちの島も暇つぶすにはそんな変わりねぇし。別に俺ぁサーカスとか興味ねぇし」
「そんないい加減な理由、信じねぇぞ」
「信じなくて結構。嘘つきには細かに説明する必要もねぇだろう」
「誰が嘘つきだって……?」
「ああ、嘘つきってのは言い過ぎか。隠し事をしてるヤツには、だ」
「………」
「てめぇ、野菜がなんたら、なんてぇのはただの口実だろう。てめぇのそっちの目ン玉のエターナルポースがもしかしたらここならどっか一定方向を指すんじゃねぇか、って思ってそれを試しに来たんだろ? 違うっつうんなら言ってみろ」
 サンジは口を開いて反論しようと試みた、がすぐにその口を閉じて視線を逸らす。ゾロはまっすぐにそんなサンジを見つめ、黙ってただ待った。
 ち、とサンジがいらだたしげに舌を打つ。
「───悪ぃかよ」
 ようやくサンジが口を開いて、ぽつりと言った。次の瞬間、ぐいと顎をあげてまっすぐにゾロの顔を正面から見返す。
「で、そうだとしてそれで何故てめぇがくっついてくる」
「別に悪いなんてこたぁ言ってねぇ」
 ゾロもまた落ち着いた低い声で返す。
「ただ、俺にもそれにつきあわせてくれてもいいだろ? なんといっても、ソレは俺のモンだからな」
 片側の頬だけで器用にゾロはニヤリと笑った。ゾロ曰く、サンジの義眼は自分のモノだそうだ。もちろんサンジはそんなことを認めないが、たまに(たいていは情事の最中)、ゾロが執拗に瞼や睫毛をなで回したり、放っておくと舌で舐め回したりして「自分のモノ」の主張をするのを、最近は「悪くない」と半ば諦めているフシがある。
「てめぇ───」
 きっちり五秒間絶句した後、サンジがゾロに向かって口を開けた、ちょうどその時──

「きゃあああああっっっ!」
 悲鳴と土煙と砂利と一緒に、女の子が落ちてきた。


 

  

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