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永遠より長く無限より短い一瞬(12)

 






「くそ」
 ゾロは今日も一日中研究室に籠もりきりでモニターばかり見つめていた。
(だめだ。どう考えても無理だ。できるわけねぇ)
 はああ、とため息をついて、椅子の背もたれに思いっきり伸び上がる。ずっと丸まっていた背中をむりやりぎゅうと伸ばして気持がいい。
 ゾロの様子を窺っていたのか、タイミングよくサンジが現れた。
「よう、そろそろ光合成しないと枯れちまうんじゃねぇのか、その頭のマリモ。いや、すでにじっとしすぎて苔が生えてる状態なのか?」
 相変わらず憎まれ口は絶好調だ。そう言いながら手にしたトレーからコーヒーカップをデスクの空いたスペースに手際よく移す。濃く淹れたコーヒーの香りが味気ない室内に漂った。ゾロは黙ってすぐそれを手にとるとぐいと一口飲み込んだ。痺れるように濃く苦く、しかし仄かにコーヒー独特の甘みを舌に残して喉を灼いて、香りだけが鼻腔から抜けていった。美味い。
「行き詰まってんなら、少し気分を変えてみるのも手だぜ? たまには棒振りでもしてみちゃどうだ。ま、竹刀の方も大方カビが生えて使い物にならなくなってるかもだけどな」
 残りのコーヒーをゆっくり堪能していたら、サンジがまた言葉を繋げた。
(珍しいこともあるものだ、剣道から離れて大分経つというのに、そんなことを言ってまで俺をここから追い出したいのか)
 そう思いながらふと気付いた。ああそう言えばまたしばらくまともにベッドで寝てないし、まともな食事もしてなかったな。
 タイミング良くサンジがこうやって軽くつまめるようなサンドイッチとかを出してくれるのだが、本当に集中しているときは視野が極端に狭くなっていて、正直、食べ物すら目に入らず、何か話しかけられていても何も聞こえない状態が続く。自分でも不思議だが、そんな時は眠くもなければ腹が空いたという感覚もない。頭の中に広がるプログラミング言語と数式とが音のない真っ白な世界に展開されているだけだ。ゾロはその白い世界であれをいじり、これを移動させてと誰にもわからない遊びを「遊ぶ」。うまく行けば、それらはとても美しい紋様を描くのだが、今回のコレはとにかく難儀していた。
 ガシガシガシ、と思い切り頭を掻いてもう一回大きくため息を吐いた。
「そういや、なんかどっかで剣道の世界大会があるってよ。たまには見に行ったらどうだ。ああ? 学生時代はそれなりに強かったンだろ?」
 強いもなにも、ゾロが出場した大会の記録は相手の名前から勝ったときの決め技まで、すべてサンジの頭脳にはデータで入っている。表彰台に上った数も。
 とにかくコイツは俺を研究室から引っ張り出したいわけなんだな。
「わーったよ。とりあえずちゃんと食う。ちょいとシャワー浴びてくっから、その間になんか適当に作っててくれ」
 言うとサンジはあからさまにフンと鼻を鳴らし、くるりと背を向けて出て行った。
(ほんと、可愛げのねぇ)
 しかし椅子から立ち上がると足がよろめいて二、三歩たたらを踏んでしまった。だだん、と大きく床が鳴った。
「おっと。ヤバ……」
 呟いた次の瞬間、ゾロの身体を抱えるようにサンジが脇を支えているのに気付く。部屋から出て行ったはずなのに、瞬間移動でもしたような動きだった。その時見上げるサンジの目と視線が合った。
 驚いたような、それでいて置いて行かれた子供のような。
(────!?)
 だがそれもすぐに消えて、盛大に眉がひそめられる。
「ったく、気をつけやがれ。だからちゃんと食えって俺があれほど……。子供じゃあるめぇし、メシ忘れて遊びほうけてるからこんな情けないことにナンだっての」
「遊び呆けてるだあ!? 冗談じゃねぇ! こりゃあ俺の仕事でライフワークでもっともっと」
「はいはい。ロロノア博士は世界的に著名な工学博士でいらっしゃることは存じておりますが? だが結局限度っつーものを知らないでのめり込むのは、遊んでるのと一緒だっつーの! プログラムの海ン中でパズルゲームでもしてんじゃねぇの? 図星だろ? さっさとシャワー浴びてダイニングに来い! 十分以内に来なければメシ食わさねぇぞ!」
「くっそ……」
 これで本当にロボットなのかね、と我ながら疑問に思ってしまう。主人を言い負かすロボットなんて、世界広しといえど、サンジくらいなモンだろう。その思考にさきほどのサンジの不思議な表情は綺麗さっぱり忘れてしまっていた。





「そういえば、こんなん来てた」
 今まで食べ忘れていた分を取り戻すようにがつがつと夢中になって咀嚼していたゾロに向けて、サンジが一通の封書を差し出す。
「へえ、今どき封書なんて」
 受け取ってピリピリと封を破り、中から出てきたこれまた厳めしいデザインの手紙を読んだ。透かしの入ったボンドペーパーに何やら幾何学模様のようなレターヘッドが印刷されている。読み進むにつれて、ゾロの目がどんどん真剣味を増していった。
 さすがにこのような時はサンジは何も言わず、そっと立ち上がって食後のコーヒーを淹れなおした。仕事ならばゾロから何か言ってくるだろうし、そうでなければサンジから尋ねる必要がない。その点は当然と言えば当然だが、サンジは分をわきまえていた。
「……行くのは構わねえけど。つか、行きてえ……」
 ゾロが手紙を持った手をだらりとさせてぽつりと言った。
「うーん、でもやっぱり。いや、誤魔化せるだろ。エースん時だって最初は皮かぶってたんだし」
 ちら、とサンジを見る。サンジは何のことやら? といった顔でゾロを見返した。
「よし、決めた! サンジ、俺たち、月へ行くぞ」
「え? 月? なんで?」
「おう、これ読んでみ」
 ずいっと手紙をサンジに押しつける。
「……第一回世界人工知能月面会議?」
「おう。その道のオーソリティがぞくぞくとお出ましになるぞ。インドのニラドリ博士、スウェーデンのグルンデル博士、ドイツのワイマール博士、中国の劉李壇博士、陽電子頭脳の生みの親は引退しちまったけど、直接の門下生のルドルフ・ヴァイシュタイン博士が来るだろうな。ちょっとぞくぞくしてきた」
「それに、当然のごとくロロノア・ゾロ博士もだろ。うわ、こんな会議、逃したらソンだろ。会議もそうだけど、こんなお歴々に直接会って話しができる機会はそうそうねぇもんな」
「うん、ま、そういうこった。俺ァただでさえ学会とかほとんどパスってるし」
「これを機にものぐさを返上して、少し真面目に仕事しやがれ」
「バカヤロ。仕事はしてンだろ。毎日俺の何見てンだ」
「ンだと、企業からの依頼をことごとく人に断らせておいて、自分の趣味の研究ばっかり寝食を忘れてまでしてるヤツがよく言うぜ」
「……ッぐ、」
 言い返そうとして反論できず声が詰まる。少し前に倒れ、今日もまた倒れる寸前までいった身としては何を言っても言い訳にしかならないだろう。しょうがないので話題を戻す。
「と言うわけで月行きのシャトル便を二席、予約しとけ。しばらく家空けることになるから、あちこちへの連絡適当に頼むな」
「え……二席って……俺も行くのかよ?!」
「当然だろ。俺、てめェがいないと何もできねぇし。身の回りの世話をさせるためにロボットを連れてくるのはそう珍しいことでもねぇ。ただ一応「外」用のモードつうか、言葉と態度には気をつけろよ? 俺はてめェを世にも珍しいプログラミングの賜(たまもの)として壇上に上げるつもりはねぇからな」
「わーってるよ。俺だって見せ物にはなりたかねぇもん。せいぜい気をつけるさ……っと、食い終わった皿はコッチだ。招待状にソースがついちまうぞ」
 サンジがてきぱきと食器を下げる前でゾロはまた手紙を読み返していた。月か。重力六分の一の世界での記念すべき会議とは、なかなか味な真似をするじゃねぇか。サンジがしきりに気分転換のための外出を勧めていたが、これなら文句ないだろう。地球外までいけば、遠出としちゃ充分以上におつりが来るってもんだ。
 そして数週間後、ゾロとサンジは月行きのシャトル便の中にその身を置いていた。




 
 シャトルの窓から近づきつつ月面をみるのは、期待していたほどではなかったが、それでもそれなりに感慨深いものだった。人類は徐々にではあるが、その生活圏を拡充しつつあることを実感できたし、そう考えるとデコボコだらけのクレーター群も征服された土地のひとつであると少し誇らしく感じられる。
 サンジがシャトル便に乗るために一悶着あった。ロボットは手荷物扱いとなって貨物室に搭載されることになるのですが、と最初にヴィジフォンで予約係の女性が説明してくれたのだが、予約を依頼している当の本人がロボットと知ってとたんに狼狽えた。見た目だけでもここまで人間と酷似しているロボットを相手にするのは今まで経験がなかったのだろう。多分サンジと同じ様なタイプはまだまだ稀少なのと、まさかソレが月行きのシャトル便に座席を予約してくるとは想像の範囲外だったに違いない。
 食事の類は一切不要だが、主人の世話をするために隣の席に居ることが必要だ、と言葉やわらかに主張して二つ並びの席を無事予約したが、パスポートがないため「所有者登録」証明を取り寄せて、「特殊附帯品」の書類に添付してシャトル会社に提出しなくてはならなかった。また、出入国手続きの時も、別室へ連れて行かれて登録ナンバーを照合されたりした。
 ゾロは荷造りから始まってすべての面倒ごとはサンジに任せっきりにしていたので、単純に窓外に見える地球と月の景観を楽しみ、来るべき会議に向けて期待だけを膨らませていた。サンジもまた、ゾロが研究室の中以外に興味を向けていることで落ち着いた表情をしていた。

 会議自体は粛々と進み、合間に開かれるウェルカムパーティや合同セッションなど、普段のゾロなら全部「面倒くせえからパス」と欠席していたものも、今回に限っては出席者の顔ぶれがゾロが普段から一目置いているような人間だったので、スケジュールが都合する限り出席した。サンジはその間、付き添い人の控え室に詰めて、ゾロが突発的に依頼する「部屋にアレ忘れた、とってきてくれ」だの「○○の研究レポートを家のデータバンクから転送してきてくれ」だのといった細かなサポートに務めていた。
 こういったサポートスタッフ(=秘書)たちは他にもたくさんいて、それは人間だったりロボットだったり様々だったが、サンジのように一見人間のようなロボットは他にいなかったため、サンジ自身が出席者から話しかけられることがあった。
「へえ、これがロロノア博士の連れてきたアンドロイド?」
「綺麗な顔してるのに、何で眉毛が巻いてるんだ? 何かのスイッチ?」
「しかしスゴイねぇ。さっきから見てたけど、動作のなめらかなことと、言葉の流暢なこと。とてもロボットには見えないよ」
「でもロボットなんだろ?」
「そうさ。でもロロノア博士手づからカスタマイズしてるだろ、どうせ。どんなプログラミングされてるのか、中見てみたいもんだ」
「うん───ねえ、キミ、ロロノア博士に伝言をお願いできるかな? 我々こういった者だけどこの会議が終わったら是非私どものラボへ招待したいと。キミも一緒にね。引いてはこの名刺の連絡先へご連絡いただけないかと」
 小さな紙片を差し出され、丁寧に受け取ってサンジは応える。
「かしこまりました。ロロノア博士にお伝えいたします」
 最低限の言葉で、しかし無礼にならないよう丁寧に腰を折って答礼する。
 こんなやりとりがもう数回行われていた。ホテルへ戻って全部まとめてゾロに報告することにして、サンジは今ちょうどゾロがパネルディスカッションで発言しているところを写しているモニターへ目を戻した。
 普段家でのゾロはたいてい着古したシャツにラフなパンツ、その上に気分で白衣を羽織ったりするが最近では人目もないのでそれすらもしない。無精髭を伸ばしていることもよくあるし、一晩二晩徹夜が続くと頭からフケをまき散らしながら目の回りに隈を張り付かせている。
 または夜、自分へ向かって手を伸ばすときは、浅黒い筋肉質の肌を波打たせて、闇の奥で肉食獣の目が光るようなぎらりとした目をしている。
 データの海の中で見つけた剣道の試合のゾロは、胴着を着ていてもどこか他の選手とは違ったひそやかな闘志を秘めたようなたたずまいをしていた。
 今はまたサンジの知るどれとも違ったゾロだった。りゅうとダークスーツを着こなして胸を張り、朗々とした声で意見を述べている。それは「最先端の科学者」らしくはなかったが、誰しも見とれるほど格好いい男ぶりだった。
 サンジはゾロの声を、表情を、その言葉の内容をもすべて記憶するかのように、瞬きもせず見つめていた。



「はーあ、さすがに疲れたぜぇ〜」
 最終日。ホテルに戻ってゾロはベッドに倒れ込む。
「しかし、やっぱ来てよかったなぁ。ニラドリ博士の「画一的事象論」は前から気になっててさぁ。まさかご本人から解説してもらえるとは思わなかったし。ワイマール博士だって……」
 しゃべりながら、後半はもごもごといった呟きに変わってしまう。
 サンジはゾロをそっと仰向けにすると、ネクタイをはずし、シャツを脱がせ、ベルトをはずしてスラックスの前立てに手を掛けたところで少し躊躇する。ズボンがシワになってしまうのと、起してしまうかもしれないのと、どちらを優先させるべきか。結局ゾロの身体を優先させることにして、そうっとシーツを上から被せようとしたときに、ゾロの手が伸びてきた。
「サンジ」
 来い、と口の形だけで呼ぶと、サンジの手を掴んでぐいと自分の上に引っ張り落とす。そのまま両腕でサンジの身体を囲い込むようにホールドしたまま、じっと動かない。
「……?……マ……ぞ、ろ?」
 おそるおそるといった風にサンジが声を出し、反応を窺ってみると、ゾロはサンジを抱えた体勢ですうすうと寝息をたてていた。
「オイ、このコケアタマ、俺ぁ明日帰国のためのパッキングだのてめェの脱ぎ捨てた衣類の始末だの、やることたくさんあんだよ……」
 小さく小さくサンジが呟いて文句を言ってみるが、いっかなゾロの腕は檻のようにがっちりとして解けそうにない。さらに小さくサンジはため息をひとつつくと、ごそごそとシーツをたぐってゾロと自分の上に掛け、そっと瞼を閉じた。
 眠りのない自分にもゾロと同じ安らかな夢が訪れるような気がした。




 帰路もまた往路と同じ手続きを経て、ゾロとサンジを載せたシャトル便はクレーターのひとつから発射した。
 予定のスケジュールを全てこなして、あとはただ帰るだけ。ゾロはこの短い日程で得たたくさんの情報を早く家へ帰って整理・検証してみたくてうずうずしていた。サンジはゾロが満足している様子には安心していたが、家へ戻ったらまた研究室へ籠もる日々になりそうでその点では油断がならないと表情を対外用にフラットにした内面で何度目とも言えないため息をついていた。

「──当機はまもなくラグランジュ・ポイント・ワンにある宇宙ステーションに接舷いたします。ここで地球各方面行きシャトルにお乗り換えください。乗り換え時間につきましては、ステーション内案内板をご覧いただくか、乗り継ぎ係員にお尋ね下さい──」
 アナウンスが流れ、地球と月のどちらの重力圏からも同等のバランスを保つポイントに設置されたステーションに着く。ここで一番近い大陸行きのシャトルに乗り換えることになっていた。
 ドッキングを果たし、エアロック内に空気が満たされて相方向の隔壁が開かれた。乗客は長いこと座っていたため歩き回ることができるのがありがたいとホッとした表情でしずしずとシャトルを後にした。
 ゾロとサンジもステーション内へと移動した。行きも立ち寄ったので大して感慨はない。

 と、その時────

 ステーション全体が大きく揺れた。
 乗客達だけでなく、ステーションスタッフも怪訝な顔であたりを見渡す。その半瞬、一歩遅れてものすごい風圧がステーション内を通り過ぎた。
 爆風? と思う間もなく、びりびりびりと風と共に遅れて音がやってきた。途端、場内が騒然となる。

『アテンション! アテンション! 減圧に注意下さい! 現在ステーション内が急激に減圧中! お近くの黄色いマークの「非常用」パネルから、酸素チューブを取り出して装着下さい! ステーションスタッフはお客様を補助すること! 繰り返します! 現在ステーション内が急激に減圧中! 黄色で示した「非常用」パネルから酸素チューブを装着下さい!』

 場内アナウンスが狂ったようにわめき立てる。ひいい! だの きゃああ!といった悲鳴と怒号が飛び交って、少し前には悠然と乗り換えの時間をつぶしていただけの人々や、それをアシストするステーションスタッフが、一定の間隔で床や壁に記してある「非常用」と書かれた部分に押し寄せた。

『Bブロック、第48番隔壁の外壁部分爆破のため破損! 第40番から第54番の隔壁閉鎖! みなさん落ち着いて行動ください! 減圧停止したら誘導に従って安全な場所へ避難下さい! 第40番から54番の隔壁閉鎖します!』

「マスター!」
 サンジもまた非常用パネルから酸素チューブを取り出してゾロへ押しつける。しかし二人がいる近辺は音が遅く伝わったことからも、おそらく破壊されたとされる部分より、かなり遠くに位置しているはずだ。回転の速い二人は即座にそう結論づけるが、だからといって何も備えなくてもいいことにはならない。
「Bブロック、40番台の隔壁ってどこらへんなんだ」
「よくわからねぇが、ここはFブロックだ。ブロックはAからMの12ブロックで全部だから、円形のステーションの全周を12で分けるとFはBから真反対に位置していることになる───テロか?」
「かもしれないな。事故でそう簡単に外壁は破損しないだろう。月面会議上ではなく、ステーションを狙うとはイヤらしいヤツらだ。誰かはわからないが」
「月面では警備が厳しすぎたってことか──それにしても、終わってからの途中駅を狙うたあ、根性汚いヤツらだぜ」
 ほとんど頭を付き合わせるようにしてぼそぼそと話す。
「まあ仮に会議の出席者狙いだとしてだ、ステーションの一部分だけ爆破したってそう大した効果は望めないだろう。犯行声明がどのタイミングで出るか、だが──」
 ゾロが冷静に分析を始めたその時、カチリ、とどこかで何かのスイッチが入った音が、確かに、した。

「マスターーーッッッ!!!」

 爆発音。
 閃光。
 轟音。
 叫声。
 怒号。
 悲鳴。
 サ。
 ンジ。




────そして、暗転。





 

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